2018年10月10日

【文科省委託事業】仕事の意義

学びの会★みんなのワークショップ★
「仕事の意義」
@練馬区生涯学習センター他

 

この講座は、知的障がいのある高校生~社会人の方が、「仕事の意義」をテーマに、それぞれの思いを自由に出し合いながら、体験を通して一緒に学び合う3日間の講座です。

 

個性豊かにゆっくりと成長している彼らですが、高校を卒業すると同時に、社会に出ていかなくてはならない現状にあります。

また、大学・短大・専門学校のような高等教育機関で学べる場がほとんどなく、さらに社会に出てからも、公的な生涯学習講座から自主的なサークル活動まで、様々な社会教育の場においても参加できる機会はとても少ない状況にある 彼らです。

 

この3日間の講座では、「働く」ことの意味や、地域で長く働き続けることができるための仕組みなどについて、当事者の立場から考えていきます。

 

彼らはこの3日間で何を感じ、どんな思いを抱くのでしょうか。


 

今回は知的障がいのある高校生の方から社会人まで、13名が参加してくれました。

まずは、みんなで自己紹介をしていきます。

和気あいあいと話が進む中、今日は、4人の青年たちに司会をしてもらうことになりました。

 

まずは、参加者それぞれの「仕事」に対する関わりや意識を全体で共有していきます。

 

記録係はナガちゃんです。

「仕事をしたことがある人は手をあげて下さい。」

「仕事をしたことがない人は手をあげてください。」

 

というような質問をしながら調べていきます。

 


すると、こうなりました。(スタッフの回答も含む)

 

1.しごとをしたことがありますか?

ある・・・16人 ない・・・3人

 

2.お手伝いをしたことがありますか?

ある・・・17人 ない・・・0人

 

3.お手伝いは仕事だと思いますか?

仕事だと思う・・・10人 仕事じゃないと思う・・・7人

 

4.仕事だと思うお手伝いはどんなものがありますか?

・おまつりのじゅんび
・ごみばこのぶんべつ
・せんたくもののとりこみ
・せんたくほし
・あらいもの、こめとぎ、そうじ(お風呂、トイレ)

 

5.どろぼうは仕事だと思いますか?

仕事だと思う・・・4人 仕事じゃないと思う・・・10人 わからない・・・3人
※「犯罪じゃないの?」

 

6.ゲームは仕事だと思いますか?

仕事だ思う・・・1人 仕事じゃないと思う・・・11人 わからない・・・5人
※「あそび」「余暇」「ストレス解消」「ひまつぶし」


 

つづいて、

「自分が知っている仕事」「イメージできる仕事」を

付箋に書きだして、前に貼っていきます。

 


みんなの「仕事感」はこちらです。

・アルバイト
・荷物運び
・他人の手伝い
・そうじ
・料理
・お客さんのためになっていると思う
・体力があまりできていない
・せりざわせんせいにおせわになりました
・駅員
・駅長
・しゃしょう
・運転士(バス、電車、タクシー)
・生きるために働きます
・畑
・お給料はお客さんの為にしたからもらえると思う
・家の手伝い
・疲れる
・楽しいこともある
・お金もらえる
・仕事たいへん
・チラシを家のポストに入れる
・しごとしげんかいしゅう
・たのしいことはお金がいっぱいもらえること
・たいへんなことは人の関係がたいへんです
・しごとけいさぎょう
・福祉のおきゅうりょうがすくない、おきゅうりょうをあげてほしい
・ごみおきばかんりにんさん
・がくどうほいくクラブ
・ごみしゅうしゅうしゃのおしごと
・(紙袋の)口板入れ
・工場
・工事現場
・ゲームクリエイター
・ゲームデザイナー
・先生
・事務
・清掃
・ビルメンテナンス
・清掃(ホテル)きれいにします
・こまること 雨が降ると床とエレベーターが汚れる
・こまること 床をきたなくする(とくに外国人の人)
・スティックコーヒーを箱に詰める
・ひもむすび(紙袋のもち手)
・しごとはたのしいことがたいせつ
・むりしてはたらくのはよくありません。きちんとやすみをとりましょう
・仕事をしながら職場の人といろいろと話せるようになろう
・がんばって仕事をすると、自分に自信がつきます


 

これを、次のように仕分けしていきます。

「縦軸」(楽しい・好き―楽しくない・嫌い)

「横軸」(役にたつ-役に立たない)

「役に立つのか」「楽しいのか」について、意見を聞きながら貼りだしていきます。


 


 

・旭化成(お父さんの会社)は役に立つけど、たのしくない(とお父さんが言ってる)
・学校の先生は少しは役に立つけど、きらい
・スポーツ選手はたのしい仕事だけど、役に立たない
・オレオレさぎは役に立たない仕事

などなど

○いろいろな場面での「これは仕事?」を出し合ったり、仕事のスライドを見たり、「仕事って何?」
をみんなで考える時間をもつ。
前提として、「何を言ってもいい」「言った人のことをバカにしたりしない」
○好きな仕事、やりたい仕事などの絵を描く。描いた絵を発表し、感想などを聞く。
○「知っている仕事」「イメージできる仕事」を付箋に書きだして、「縦軸」(楽しい・好き―楽しくな
い・嫌い)「横軸」(役にたつ-役に立たない)の表(模造紙)に役に立つのか」「楽しいのか」につ
いて意見を聞きながらはりだす。
その時の意見や感想を大切にする。
③仕事に就いている人の話を聞く
○仕事に就いている参加者の中から、現在の仕事について語ってもらう。
④「新聞記者」の仕事について、質問したり意見を出し合う時間
(読売新聞)記者を招き、新聞記者の仕事(サブタイトル「取材のイロハ」)について知る機会をもち、自分たちの問題意識を新聞記者に聞いてみる。
※なぜ新聞記者か?将来的に、当事者によるインクルーシブリサーチのための参考として、インタビューや取材にについて関心をもってもらいたいという期待を込めていた。
⑤2回目と3回目には、当事者が司会進行・記録する体制をつくった。
3回目では、当事者から係り(司会・記録)をたて、だれがどの質問をするかをきめて進行することにした。