2018年8月23日

【文科省委託事業】生活をつくる①

学びの会★みんなのワークショップ★
「生活をつくる」

@練馬区生涯学習センター

 

この講座は、知的障がいのある高校生の方が、「生活」をテーマに、それぞれの思いを自由に出し合いながら、体験を通して一緒に学び合う3日間の講座です。

個性豊かにゆっくりと成長している彼らですが、高校を卒業すると同時に、社会に出ていかなくてはならない現状にあります。
また、大学・短大・専門学校のような高等教育機関で学べる場がほとんどなく、さらに社会に出てからも、公的な生涯学習講座から自主的なサークル活動まで、様々な社会教育の場においても参加できる機会はとても少ない状況にある 彼らです。

社会への扉を目の前に、彼らは「生活」という言葉をいったいどのようにとらえているのでしょうか。

1日目は彼らの「生活」感に迫ります。


 

今回の参加者は、知的障がいのある高校生たち6名。

前回の講座で顔なじみになった人もいれば、初めましての方も。

でも やっぱり最初は緊張しますね。

自己紹介や雑談をしながら、ゆっくりとみんなで心を整えながら準備をしていきましょう。

好きな食べ物やゲームの話など、共通の話題から会話が弾んできました。

 

少しずつ、笑顔も出てきましたね。

 


 

さて、それでは みんなで「生活」について考えてみましょう。

「生活」って 学校でもよく聞く言葉ですね。

でも、生活するって いったいどんなことでしょう?

 

 

・・・「生活」の言葉からは、イメージがしづらいのか、みんな だんまり・・・

 

「生活」は「くらし」ともいうね。

スタッフのひとりがそういうと、

「くらしと言えば、ひとりぐらしだよ」

そういった Aくん。

 

 

「ひとりぐらし」と言えば・・・

 

これは、みんなイメージがしやすかったようです。

「せんたく!」

「そうじもしなきゃ!」

「食べ物に、料理だ!」

「電気に、ガスでしょ・・・それから、スマホにWiFiね!」

水道よりWiFiという、そんな若者感もしっかりと。笑

 


 

さて、話題は自己紹介でも話題になっていた「料理」をキーワードに展開していきます。

 

「今まで一度は料理をしたことがある!」という みんなに、今まで作ったことがある料理を聞いてみると、

 

 

「(学校の調理実習で)肉団子スープ」

「(家で)ビーフストロガノフ」

「(趣味で)ブルーベリースイーツ」

な、なんて高い女子力っ!(汗)

 

「(学校の調理実習で)たまごやき」

「(学校のキャンプで)カレーライス」

「(家で)肉じゃが」

男子もすごいレパートリー!!

 

肉じゃがのお肉は何肉を使うの?の話から、今度はお肉の種類の話に。

関東の肉じゃがは豚肉で、関西は牛肉らしいですが・・・

「肉じゃがはひき肉だね!」といったAくん。

 

そして、

「ビーフストロガノフは鶏肉かな」というBさん。

 

そして、お肉の種類がいつのまにか、焼き鳥の種類になってたり。

「なんこつ」に「かしら」なんて・・・しかも塩でとか。w

 

 

 

 


 

ここに「つくってみたーい」と思う料理も追加して、

「パン」に「ピザ」に「オムライス」

「ホットケーキ」に「クレープ」に「ロールケーキ」も!

 

あれもこれもと盛り上がったところで、実際にみんなで作ってみたいな~という声が。

でも、これ全部はさすがに無理そう。

そこで、多数決で多かった3つのメニューにしよう!ということになりました。

 

「餃子がいい人ー?」に、はりきって手を挙げるクリリンさん(スタッフ)。

多数決の結果、

・ロールケーキ

・みそラーメン

・ぎょうざ

の3つのメニューに決定っ!

はじめは「生活」という言葉を聞いても、いまいちピンと来ていなかった 彼らでしたが、

みんなで 連想ゲームのように ディスカッション をしていく中で、

それぞれの世界の中に「洗濯」「そうじ」「料理」など、

いくつかの具体化されたカタチで「生活」のイメージを持てたように思います。

 

さて、ここから彼らの「生活」感は どのように変わっていくのでしょうか。

 

2日目につづきます。