2018年7月22日

7月16日(祝)@ココネリホール「高等部卒業後の進路を考える」講演イベント開催しました!

連日、練馬も異常なまでの猛暑となっておりますが、

様々な異常気象により全国各地で被災されいてる方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

 

さて、当会は7月16日、ココネリホールにて講演イベントを開催いたしました。

告知が遅れ2週間ほどしかなかったにも関わらず、 100名を超す方々より事前申込をいただき、 「新たな進路」への関心の高さが伺えます。

受付は青年ボランティアスタッフが担当します。

資料の準備は万端。

笑顔でみなさんをお出迎えです。

 

今回は、特例子会社や保護者を対象にしたアンケート調査のまとめをパネル展示しました。

参加者のみなさんに興味深く見ていただいてますね。

 

ぞくぞくと参加者のみなさまに ご来場いただきまして、定刻に。

司会のアナウンスで、開会です。

まずはイントロダクションとして、 これまでの歩みと当会の考える社会的課題を お話させていただきました。

また、東京都の中学校特別支援学級・特別支援学校 中学部の進路状況、高等部の進路の現状について 整理してお伝えし、進路先となる選択肢の少なさ、 高等部卒業後に継続して学ぶ機会の乏しさを 確認しました。

 

 

さて、いよいよお待ちかねの講演がスタートです。

本日の講師は、茨城県つくば市の福祉型専攻科「シャンティつくば」学校長 船橋秀彦先生です。

「福祉型専攻科」とは、高等部・高校卒業後も 「もっとゆっくり学びたい!」 「友だちといろいろなことをして楽しみたい!」という、 障がい青年たちの思いに応えるための学びの場です。

障害福祉サービス事業の自立訓練(生活訓練)の制度を使い、 学校教育で言う「高等部専攻科」の代替として、 「福祉型専攻科」という名の学びの場を提供されています。

「シャンティつくば」さんでは、学生さんたちが 実際にどのようなことを学んでいるのでしょうか?

参加者のみなさんも興味津々でお話に聞き入っています。

「大人学」「これが青春だ」「研究」など、多彩なプログラムも 魅力的なのですが、やはり第1の魅力は学生さんたちが 安心できるスタッフや仲間の中で、自分のペースで主体的に 活動ができるということではないでしょうか。

 

 

少し古いデータですが・・・と、 船橋先生からちょっと気になるお話が。

障害者は通常の労働者と比べて、15年も早く退職するケースが 多く、30歳頃から次第に離脱していくといいます・・・

その理由とは?

余暇の不足以外に、人生観の欠如が大きく関わっていると 船橋先生は言います。

外見上、働けているということだけでなく、 内面的適応(仕事をするということをどのように自覚し、 どう生きようとしているのかを理解している)が 伴っていることが重要なのですね。

わたしたちも同じですね。

さて、理論的にも具体的な内容についても講演から多くを学ばせていただいたところで、

休憩をはさんで、第2部のパネルディスカッションです。

コーディネーターは当会理事の栗林、

講師の船橋先生にはオブザーバーとして、ご参加いただきます。

 

パネリストは、

「シャンティつくば」さんにお子さんが通う保護者の福原さん、

就労継続支援事業所に通所されている社会人の 保護者として齊藤さん、

知的障がいのある高校3年生の保護者として当会代表理事の大森、

そして、現在社会人ながら、高等部から「学びの場」を 進路先として選択し4年間を過ごした松井さん、 の4名です。

 

パネリストがそれぞれの立場で経験してきたことを踏まえ、 高等部卒業後の「学び」について語っていきます。

 

 

それを受けて、会場からも意見や質問が出ました。

この方は障がい者として企業就労している方ですが、「社内で健常者の方に意地悪をされて困っている」そうで、どうしたらよいかとの質問でした。

(社内の方は誰も教えてくれないのでしょうね、堂々と質問されていて素晴らしかったです!)

パネリストが丁寧に応えます。

「なかなか難しい問題なのですが、一方的に対処法を教えるということではなく、いっしょに考えていける環境があることが大切ですね。 いっしょに考えていく中で、解決策を見出していけると思いますよ。相談できる人はいますか?」

気兼ねなく話ができる人がいるということで、安心して話を終えました。

その他にもいくつかのご質問をいただきまして、

最後は、船橋先生に本日のまとめをいただきました。

お隣の韓国では、特別支援学校は高等部専攻科まであり、知的障がいのある人のための大学もあるとか。

障がいがあっても、自分らしくゆたかに生きるために、青年期における「学び」がいかに大切であるか、教えていただきました。

 

高等部卒業後の学びの機会について、今後もその在り方をみんなで考えていきたいと思います。

 

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

ご参加のみなさまによる感想など、アンケート結果はこちらです。

 

 

最後は、みんなで反省会(^_^)♪
本当にお疲れさまでした!!