【MoreTimeねりま】9/19 議員の方が視察!

【ご報告】
みんなの思いが、こんなカタチになりました!
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国民民主党「障がい福祉における『18歳の壁』対策と『学びの場』の確保に関する提⾔」について厚生労働大臣へ申し入れ
これまで学びの会では、知的障がいのある(と言われる)本人たちが、学校教育や就労などにおける自分たちの経験や思いを、大学やイベントなど様々な場で伝えてきました。今回の視察では、時間の関係で大森が代弁させてもらいましたが、「未来のこどもたちには自分と同じような経験をして欲しくない」というみんなの思いを胸に、教育年限の延長(大学進学や特別支援学校への専攻科設置)、就労に偏らない生活の質や豊かさを含んだ特別支援教育の実施の必要性、教員の専門性の向上、教育と福祉の連携による学校卒業後の学びの場の確保の必要性などをお伝えしました!
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この場をつくってくださった、練馬区議会議員の石黒さんにも心からの感謝です。
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以下は視察のレポートです。
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先日、国会議員や都議会議員のみなさんが「MoreTimeねりま」に視察に来られました。
「いつも楽しそうだね!」と言っていただくことが多い私たちなのですが、実は、他分野に跨る社会的課題を解決するために、日々の活動をしています。今回の視察では、そんな当事者を真ん中に置いた様々な社会的課題について、分野を超えたお話をさせていただきました。
今回の機会は、練馬区議会議員の石黒さんの熱い想いから端を発し、国会議員のみなさんたちの学びの機会として視察依頼を受けたのですが、わたしたちにとってもありがたい機会でした。なぜなら、わたしたちが解決に向けて取り組んでいる社会的課題は、そのすべてにおいて、目の前にいる当事者に関わるものであるにもかかわらず、縦割りによって他分野とされる課題を含んだ議論さえできないことが多くあったからです。当事者の声と「学び」をキーワードに、生活と就労、学校教育と社会教育、教育と福祉などの分野を超えて、いろいろな議論ができたように思います。
当日の様子は、
■国民民主党のホームページ
→https://new-kokumin.jp/news/business/20250918_2
■伊藤たかえ議員YouTubeチャンネル
→https://youtu.be/L5G1J0fodII?si=VvRLfPtPiaOq55yH
でも見られるようです✨
知的障がいのある(と言われる)こどもたちの中には、学校教育を終える18歳というタイミングで、法や制度の切り替わりにより生じる問題にぶつかることがあります。最近は、これを「18歳の壁」と呼び、たとえば、児童福祉法における「放課後等デイサービス」が持つ「居場所」機能を継承される場が、18歳以降に適用される障害者総合支援法における制度下では少ないということが問題視されています。
また、この「18歳の壁」にかかる問題としては、「居場所」だけでなく「学びの場」の問題もあります。そもそも、社会が「知的障がいのある子ども(=ゆっくり発達・成長する)」と位置づけているにも関わらず、そのこどもたちが受けている特別支援教育は、一律に特別支援学校高等部(一部を除く)までと設定されています。また、いまや都内では70%以上の高校生が進学するとされる、大学等の高等教育機関への知的障がいのあるこどもの進学率は、わずか数%にとどまっていて、(受験資格はあるが)18歳以降における学校教育の機会はほぼない実状です。さらに、学校卒業後の社会教育においても、生涯にわたる「学びの場」は、とても少ない。発達が十分でないまま、未学習・未経験なことが多いまま、社会に出ることを余儀なくされ、その後、なんらかの課題や学びのニーズが生じても、学ぶことができる機会がありません。こうした現状によって生じる問題(本人が被る不利益)は、一つの側面として、私たちがおこなった特例子会社への障害者雇用に関する調査からも明らかになっています。
→https://npo-manabinokai.com/tokureikogaisyaanke-to/
こうした学校卒業後の「学びの場」や「居場所」が不足しているという現状に対して、わたしたちは、2017年度に法人を立ち上げ、福祉制度を活用した学びの場「MoreTimeねりま」や社会教育では文科省委託事業を、自主事業として「i-LDK(練馬区地域おこしプロジェクト発)」に取り組み、これらを保障する活動をおこなってきました。現在は、さらに「自分のとくいをいかして、はたらく場」を福祉制度を活用して創出し、活動しています。
安心できる「居場所」と「学びの場」があることによって、本人、そして社会の中にも、いろいろな可能性を拡げていくのだと、そんなことを議員のみなさんたちと一緒に共有できたことが、本当によかったです。
これからも、当事者の声から一緒に考えてもらえる機会を、つくっていきたいと思っています。